【最新】河合塾と駿台予備校の違いを徹底比較!

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大学受験予備校の代表格である河合塾と駿台予備校の違いを解説します!

河合塾と駿台予備校の違いは何?

河合塾と駿台予備校の主な違いを次の表にまとめてみました。

河合塾駿台予備校
合格実績
(2019年度)
東大 1,263名
京大 1,310名
国公立医学系 1,630名
早稲田 5,728名
慶應 3,458名
東大 1,345名
京大 1,402名
国公立医学系 1,940名
早稲田 4,163名
慶應 2,982名
授業時間90分間50分間
授業配席自由席指定席
欠席した場合
の扱い
違う曜日か他校舎
でライブ授業
自校舎で担当講師
の映像授業
学習支援・フェローシステム
1人20分の間にマンツーマンで
質問できる学習アドバイザー
※校舎によっては利用不可
・オンライン質問システム(manabo)
駿台の授業や教材、過去問題について
自宅などからスマホやタブレットを使って
オンラインで質問可能
ICT支援・模試ナビ
スマホやタブレットから河合塾の
「全統模試」の動画解説を視聴可能
・eラーニングシステム(PLATON)
学年、レベル別のコンテンツが豊富。
不明点はmanaboで質問しその場で解決
口コミ情報文系に強い
テキストの質が高い
理系、医学系に強い

合格者数から分かる3つの特徴

河合塾と駿台予備校の合格者数を比較すると、次のような特徴があります。

  • 東大、京大の合格者数は、駿台の方がやや多い。
  • 国公立医学系の合格者数は、駿台の方が多い。
  • 早慶の合格者数は、河合塾の方が多い。

東大と京大については、合格者数は、駿台が河合塾をやや上回っていますが、この程度の差であれば、最難関大学に合格させる力は拮抗していると言ってよいでしょう。

国公立医学系については、駿台の方が河合塾より約2割(+310名)多い合格者をだしています。駿台は医学系に強いと言われていましたが、合格者数を見ても、ある程度、裏付けられていると思います。

早慶については、河合塾が駿台より3割弱(+2041名)多い合格者をだしています。河合塾は私立文系に強い言われていましたが、このことは医学系学部のない早稲田の合格者を多くだしていることからも読み取れるかもしれません。

河合塾と駿台における合格者数から分かる3つの特徴を説明しましたが、ご覧のとおり、どちらの予備校も最難関大学の合格者数を多く出しているので、大学の難易度(偏差値)、国立・私立の別、理系・文系の別にかかわらず、どちらの予備校に通っても、受験生本人が本気になって予備校をうまく活用すれば、第一志望の大学への合格の道は拓けるはずです。

とはいえ、河合塾と駿台が受験生に提供する学習システムには少なからず違いがあるため、好き嫌い、向き不向きはあると思います。以下では、その違いを詳しく見ていきます。

授業時間は河合塾が長く、駿台が短い

1回あたりの授業時間は、基本的には、河合塾が長く、駿台が短くなっています。

河合塾では多くの授業で90分授業が基本となります。河合塾は、90分授業の理由について次のように説明しています。

河合塾の授業は、導入で基本事項の確認、解説で深い理解、演習で定着まで行うスタイル。1回の授業で学習内容をマスターするために「90分」という時間を設定しています。難関大入試の9割超は、試験時間が90分以上。入試本番で生きる集中力を養うことも、90分授業を採用する理由の1つです。

なお、河合塾では、東大・京大・医学部を目指す受験生向けのONE WEXという講座では、180分の授業という更に長時間のものもあります。

他方、駿台予備校の授業は、50分単位で構成されています。駿台の入塾説明会では、「高校の授業と同じ50分が集中力が途切れず、効率よく学習ができる」と説明されていました。

駿台の授業の流れは、次のようになります。

2単位(50分×2)の講座の場合

  • 1単位目  17:20~18:10
  • 休憩時間 18:10~18:20
  • 2単位目  18:20~19:10

3単位(50分×3)の講座の場合、1回10分の休憩を2回はさむことになります。

年間の授業時間や学習範囲は河合塾も駿台も大体同じなので、1回あたりの授業時間の差で、学習効果に大きな差があるとは思えませんが、このような違いがあるということは認識しておいた方がよいと思います。

河合塾は自由席で、駿台は指定席

駿台の授業は座席指定制で、定期的に席替えをおこなっています。座席が指定されているので、席取りなどで余計なエネルギーを使わず、勉強に専念できるというメリットはあると思います。

河合塾の授業は自由席です。自由席なので、早めに教室に来て、自分の好きな席をキープすることも可能です。

自由席か指定席かの違いは、河合塾か駿台かを選ぶ際の決定的な要素にはなりえないと思いますが、両者の違いとして認識しておきましょう。

欠席した場合の扱いは駿台の方が便利

欠席した場合の扱いは、両者で大きく異なります。

河合塾では、やむを得ない理由で欠席する場合は、違う曜日や他校舎の同じ講座を振替受講することができます。振替受講ができなかった場合でも、ウェブ上の「塾生マイページ」の解答閲覧で授業で扱った問題の解答を確認することができます。

つまり、河合塾では、欠席した場合でもライブ授業を受講できる良さがある反面、いつもと違う曜日に、いつもと違う講師の授業を他校舎で受講することになります。これを可能にするため、河合塾では同じ講座については全ての校舎で進み具合を合わせているそうです。

駿台では、OD(オンデマンド)欠席フォローシステムを導入しています。このシステムでは、自分が通っている校舎で、自分が受講している授業の録画を個別ブースで視聴できます。(システム利用料1回500円、視聴期間は欠席した授業翌日から3週間以内)

駿台では、いつもと同じ講師の授業をいつもと同じ校舎で受講できますが、ライブ授業ではなく、録画授業となります。

河合塾のように曜日をかえて他校舎に行くのは面倒に感じる人にとっては、欠席や遅刻した場合の扱いとしては、駿台の方が便利だと思います。

河合塾のフェローシステムが手厚い

河合塾と駿台予備校では共通点として、授業の合間に講師が待機する部屋にいつでも出入り自由で、気軽に質問できる環境が整っています。そのうえで、両者にはそれぞれ特徴的な学習支援システムがあります。

河合塾では、チューターという学習アドバイザーが進路相談から日々の学習などについて様々な質問や相談を受け付けてくれるほか、より特徴的なのはフェローシステムです。フェローとは、講師や大学院生を中心とする学習アドバイザーのことで、1人20分の間にマンツーマンで質問することができます。主要教科はもちろんのこと、小論文にも対応しています。河合塾のテキスト内容についてだけでなく、模試の復習や問題の添削など、どんなことでも質問できる便利なシステムです。千葉県の津田沼校の入塾説明会の話では、事前の予約は必要となりますが、何回でも利用できるとのことでした。なお、フェロー室が設置されていない校舎もあります。

駿台では、進路相談、受験校の選定などの指導を行う進路アドバイザーに加えて、授業の合間に、普段の高校の勉強や大学受験の悩みを気軽に相談できるクラスリーダーがいます。クラスリーダーは、駿台OB・OGの現役大学生が担当し、1年間サポートしてくれます。

河合塾のチューターは、大きな括りでいえば、駿台の進路アドバイザーとクラスリーダーの役割を兼ねるようなイメージになります。そうすると、プロの講師や大学院生が小論文対策や英文添削など河合塾のテキスト以外に関する内容も含めて1人20分間、マンツーマンで指導してくれる河合塾のフェローシステムは、駿台との差別化が図れる学習支援といえます。

以上により、学習支援という面については、河合塾の方が手厚いと思います。

駿台のICT学習支援システムは先進的

河合塾と駿台では、ICTを活用した学習支援が色々と用意されているのですが、ここでは、それぞれ特徴的なものを挙げます。

河合塾では全国の現役生・浪人生が受験する全統模試の学習サイクルを定着できる「模試ナビ」を提供しています。模試ナビでは、タブレットやスマートフォン、パソコンから全統模試の成績の確認や解説動画を視聴することができます。模試をやりっ放しにするだけでは学習効果が得られませんが、解説動画で、解けなかった問題を中心に復習できるのは評価ポイントです。

駿台は、駿台現役フロンティア生を対象に、自分のスマホやタブレットを使って、自宅などから質問できる「manabo」を2020年から導入しています。自宅で分からない問題をスマホやタブレットで撮影し、manaboに投稿すると、プライベートティーチャーがチャットや通話で指導してくれる便利なツールです。

また、駿台のeラーニングシステム「PLATON(プラトン)」では、自宅学習用に、大学入試レベルの演習から基礎学力の定着、英語4技能まで、目的にあわせて、学年・レベル別の豊富なコンテンツを利用できます。プラトンで分からなかった問題を「manabo」で質問するというような使い方ができます。

以上のように、ICTによる学習支援システムというハード面では、駿台がより先進的で便利な気がします。ただし、「manabo」で質問できるのは、駿台の教材に限られているので、河合塾のフェローシステムのような汎用性がないのが残念な点です。

テキストの質は河合塾と駿台でどちらが良いか?

河合塾では入塾案内の冊子やホームページでテキストの質の高さを強調しています。

例えば、以下のような感じです。

河合塾のテキストは、実際に授業する講師が制作を担当しています。たとえば数学なら、毎年全国約120大学の約2,500問もの入試問題を解いて、各大学の入試傾向と対策を話し合い、約半年かけてそのエッセンスをテキストに落とし込んでいます。

つまり、河合塾では、大勢の講師がチームを組んで、毎年テキストを改訂することで、質の高いテキストを作り上げ、それをセールスポイントとしてPRしています。ネット上での口コミを見ても、河合塾のテキストの良さは定評があるようです。

それでは、駿台のテキストはどうでしょうか。駿台は、河合塾と比べれば、入学案内やホームページでテキストの質の高さをとくに強調していません。とはいうものの、駿台の合格実績を踏まえれば、そのテキストの質は一定レベルと以上と考えてよいと思います。

その他の口コミ

ネット上では、次のような口コミが見られます。

河合塾

  • 文系が強い
  • 東大などの難関大学から下位レベルの大学まで生徒の層が幅広い

駿台予備校

  • 理系、医学系が強い
  • 中堅から超難関大学までの志望層が多い

冒頭で述べた合格実績をみても、両者の違いとしてややその傾向が見られますが、そこまで大きな違いではないというのが実態に近いのではと思います。

河合塾と駿台の授業料は?

河合塾と駿台の授業料の差を比べてみました。

高校3年の4月から入塾する場合で、夏期講習、冬期講習、直前講習を含まない授業料として比較します。

パターン1:早稲田の文系学部を志望する場合の授業料

河合塾

年間
授業料
講座
あたり授業料
年間
講座数
1講座
授業時間
入塾金33,000円
塾生サポート55,000円10か月分
早慶大英語151,200円6,300円24講座150分
早大現代文151,200円6,300円24講座150分
早大古典151,200円6,300円24講座150分
早慶大世界史151,200円6,300円24講座150分
合計692,800円

上記は早稲田文系学部を志望する受講例です。

GMARCHを第一志望に考えている人は、早慶向けの講座ではなく、GMARCH英語(年間授業料117,600円)、難関大現代文(同117,600円)、難関大古典(同117,600円)、総合世界史(同151,200円)を受講することになります。これらの授業は早慶向け講座150分授業とは違い、基本的に90分授業と時間が短い分、授業料を安く抑えることができます。

なお、塾生サポートは4月から翌年1月までの10か月分の価格で、これにはテスト費用(模試等)、在籍管理料・施設利用料・システム利用料が含まれています。5月以降の途中月から入塾すれば、在籍月数×5,500円/月になります。

駿台予備校

年間
授業料
週1日あたり
授業料
年間
講座数
週1日あたり
授業時間
入学金33,000円
早慶大英語実戦演習179,600円7,483円24週150分
早大国語179,600円7,483円24週150分
早慶大世界史179,600円7,483円24週150分
合計571,800円

駿台予備校では河合塾のような年額のサポート料はありません。その分、1週(50分授業×3講座)あたりの授業料は少し高めに設定されています。

授業料合計を河合塾と比べると、駿台の方が10万円以上安くなっていますが、これは受講科目数の差によるものです。

駿台の早大国語は、現代文・古文・漢文を全てカバーしていますが、河合塾では、現代文と古典(古文と漢文)をそれぞれ別の講座として設定しています。

河合塾で現代文か古典のいずれかを受講しなければ、授業料合計が541,600円となり、駿台よりも少し安くなる計算です。

駿台の早大国語は、現代文75分、古文75分、漢文50分で、このうち漢文は年間12回分を映像授業により希望の日程・時間帯に受講します。早稲田の国語対策として効率的に勉強するなら駿台、現代文と古典(古文・漢文)をそれぞれライブ授業でみっちり勉強するなら河合塾、という感じです。

パターン2:慶應の文系学部を志望する場合の授業料

河合塾

年間
授業料
講座
あたり授業料
年間
講座数
1講座
授業時間
入塾金33,000円
塾生サポート55,000円10か月分
早慶大英語151,200円6,300円24講座150分
早慶大世界史151,200円6,300円24講座150分
早慶・国公立小論文117,600円4,900円24講座90分
合計508,000円

河合塾で、国語でなく小論文が課される慶應文系学部を第一志望にする場合は、「早慶・国公立小論文」(年間授業料117,600円)の受講を検討することになります。授業料合計で約50万円です。

駿台予備校

年間
授業料
週1日あたり
授業料
年間
講座数
週1日あたり
授業時間
入学金33,000円
早慶大英語実戦演習179,600円7,483円24週150分
早慶大世界史179,600円7,483円24週150分
人文社会総合論文157,200円7,483円24週150分
合計549,400円

駿台で、慶應の文系学部で国語の代わりに課される小論文の対策をするなら、人文社会総合論文か慶大SFC対策論文の受講を検討することになります。年間授業料はいずれも157,200円と、河合塾の117,600円より少し高めです。授業料全体では約55万円と、河合塾より約5万円高くなります。

パターン3:東大の文系学部を志望する場合の授業料

河合塾

年間
授業料
講座
あたり授業料
年間
講座数
1講座
授業時間
入塾金33,000円
塾生サポート55,000円10か月分
東大英語160,800円6,700円24講座180分
東大国語160,800円6,700円24講座180分
東大文類数学160,800円6,700円24講座180分
東大世界史160,800円6,700円24講座180分
東大日本史160,800円6,700円24講座180分
合計892,000円

東大受験向けの英語、数学、世界史、日本史の講座をそれぞれ受講した場合の授業料は約90万円になります。1講座あたりの授業時間が180分と、早慶受験向けの講座よりも授業時間が長いです。

駿台

年間
授業料
週1日あたり
授業料
年間
講座数
週1日あたり
授業時間
入学金33,000円
東大英語185,200円7,717円24週150分
東大現代文161,200円6,717円24週100分
東大古典185,200円7,717円24週150分
東大文系数学185,200円7,717円24週150分
スーパーα世界史185,200円7,717円24週150分
スーパーα日本史185,200円7,717円24週150分
合計1,120,200円

駿台では、国語を現代文と古典(古文・漢文)でそれぞれ別講座で設定しているため、河合塾と比べて、受講数が1つ多い前提での授業料となっています。このため、合計の授業料は約112万円と河合塾の約90万円よりも高くなりました。駿台は東大国語を現代文と古典の2講座に、河合塾は早稲田国語を現代文と古典の2講座にそれぞれ分けているのが特徴です。

週1日あたりの授業料は、駿台の方が高くなっています。さらに、駿台の東大受験向け講座が150分が基本に対し、河合塾では180分を基本としていることから河合塾の方が割安に感じます。

河合塾と駿台の授業料の違いを見てきました。

大雑把な言い方を敢えてすれば、両者の授業料の比較を以下に総括します。

  • 早大文系受験 : 駿台がややお得
  • 慶應文系受験 : 河合塾がややお得
  • 東大文系受験 : 河合塾がややお得

まとめ

2大予備校である河合塾と駿台予備校の違いを比較しました。

河合塾と駿台予備校は、ライブ授業による緊張感あふれる質の高い授業を提供し、優れた合格実績を出している2大受験予備校です。どちらを選んでも、受験生本人が受け身でなく積極的に活用すれば、きっと満足のいく結果が得られることと思います。

授業がない日にも毎日自習室で勉強するなど予備校を目一杯活用することをお勧めします。予備校との相性もさることながら、毎日通うつもりで考え、高校からの帰り道や自宅の近くなど精神的なストレスなく通えるアクセスの良さを重要視して予備校を選びましょう。

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