2019年度に廃止されるセンター試験に代わり、2020年度(2021年1月)から大学入学共通テスト(以下「共通テスト」)が導入されます。今回はこの共通テストについて学びましょう。

大学入試の仕組みが変わるんだって?

そうだよ。大学入試センター試験が終了し、新たに始まる大学入学共通テストについて学んでみよう!
「共通テスト」はいつから始まるの?
共通テストは現在(18年度時点)の高校1年生から
これまでのセンター試験は2019年度(2020年1月)の実施を最後に廃止されます。その代わり2020年度(2021年1月)からスタートするのが「大学入学共通テスト」(以下「共通テスト」)です。
つまり、この共通テストは2021年4月の大学入学者を対象とした「2021年度入試」より適用され、今の高校1年生(2018年4月時点)から、この「共通テスト」を受験することになります。

「共通テスト」の実施時期と試験の日数はセンター試験と同じだね。
共通テストで何が変わるの?
共通テストにおける英語民間試験は延期決定
当初導入される予定だった共通テストにおける英語民間試験は延期されることが2019年11月1日に文部科学大臣のメッセージとして公表されました。これにより、大学入試における新たな英語試験については、新学習指導要領が適用される令和6年度(2024年度)に実施する試験から導入される方向です。
文部科学大臣のメッセージを以下に抜粋します。
受験生をはじめとした高校生、保護者の皆様へ
文部科学大臣の萩生田光一です。皆様に、令和2年度の大学入試における英語民間試験活用のための「大学入試英語成績提供システム」の導入を見送ることをお伝えします。
大学入試における英語民間試験に向けて、今日まで熱心に勉強に取り組んでいる高校生も多いと思います。今回の決定でそうした皆様との約束を果たせなくなってしまったことを、大変申し訳なく思います。
英語民間試験を予定どおり実施するかどうかに関しては、高校生をはじめ多くの皆様から、賛成・反対、様々な意見をいただいてきました。
私としては、目標の大学に向けて英語試験の勉強を重ねている高校生の姿を思い浮かべながら、当初の予定どおりのスケジュールで試験を実施するために、連日取り組んできました。
しかし、大変残念ですが、英語教育充実のために導入を予定してきた英語民間試験を、経済的な状況や居住している地域にかかわらず、等しく安心して受けられるようにするためには、更なる時間が必要だと判断するに至りました。
大学入試における新たな英語試験については、新学習要領が適用される令和6年度に実施する試験から導入することとし、今後1年を目途に検討し、結論を出すこととします。
皆様が安心して、受験に臨むことができる仕組みを構築していくことをお約束します。
今回、文部科学省としてシステムの導入見送りを決めましたが、高校生にとって、読む・聞く・話す・書くといった英語4技能をバランスよく身に付け、伸ばすことが大切なことには変わりがありません。
グローバル化が進展する中で、英語によるコミュニケーション能力を身に付けることは大変重要なことです。皆様には、これからも日々の授業を大切にするとともに、それぞれの目標に向かって努力を積み重ねて頂きたいと思います。
令和元年11月1日
文部科学大臣 萩生田光一
共通テストでは記述問題も出題
これまでのセンター試験は、全てマークシート方式で出題されています。これに対し「共通テスト」では一部の科目で記述式問題が出題されます。
2020年度は国語と数学で、2024年度以降は地理歴史・公民や理科分野でも実施されることが検討されています。

共通テストの出題科目はしばらくの間はセンター試験と同じ6教科30科目だよ。
まとめ
今回は2021年度入試(2021年4月入学者を対象とした入試)から始まる「大学入試共通テスト」のことを学びました。
共通テストの特徴を以下にまとめます。
- 2021年1月中旬から2日間で実施
- 試験科目は当面の間はセンター試験と同じ6教科30科目
- 2020年度は国語と数学で、2024年度以降は地理歴史・公民や理科分野でも記述式問題が出題
- 英語の民間試験導入は延期。新たな英語試験は2024年度から実施する試験から導入される方向
共通テストの国語、数学、英語が具体的にどのように変わるかについては、次の記事をお読みください。

コメント